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研究室だより Vol.28 垂水研究室

【非線形力学領域・垂水 竜一 教授】

跳ねるおもちゃがパチンと鳴る仕組み
-次世代のソフトロボット技術に活用-

・半球状シェル構造が跳躍する仕組みを明らかにしました

・跳躍過程において,基盤との接触状態が跳躍性能の予測に重要であることがわかりました

・接触状態が遷移する様子を捉えることで最大跳躍高さや跳躍条件を予測することに成功しました

・ソフトロボットの構成要素を詳細に解析することで,その性能予測が可能になる事が示唆されます

慶應義塾大学大学院理工学研究科の阿部宝(研究当時修士課程2年),中原行健(博士課程1年),同大学理工学部機械工学科の高橋英俊准教授,石上玄也教授,佐野友彦専任講師,大阪大学大学院基礎工学研究科の橋口勲武(博士課程3年),小林舜典助教,垂水竜一教授らによる研究グループは,薄い半球状のシェル構造が跳躍する仕組みを明らかにしました。

 近年,ソフトロボットが開発されていますが,ソフトロボットの挙動は材料特性や環境との複雑な相互作用に影響されるため,性能の予測が困難であり,経験的な設計が必要でした.本研究では,跳躍するおもちゃ(ポッピンアイ)に着想を得て,跳躍ソフトロボットの基本構造の1つである半球状シェル構造の跳躍性能を解明しました.跳躍性能を予測式によって理論的に計算できる本研究成果は,未知環境におけるソフトロボットの設計指針に示唆を与えることが期待されます。本研究は2025年6月9日に国際科学雑誌「Advanced Robotics Research」で公開され,刊行号の裏表紙を飾りました。

詳細は大阪大学ホームページ(ResOU)をご参照ください。

Last Update : 2025/07/02