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今市憲作先生を偲ぶ会報告

平成28年5月1日(日)基礎工学国際棟にて,2月16日に逝去された今市憲作先生を偲ぶ会を開催いたしました.

今市先生は基礎工学部設立直後の昭和36年に機械工学科流学講座の助教授として着任されました.その後,昭和46年に教授に昇進され,昭和60年に退官されるまで流体工学の教育・研究に務められました.特に,京都府和知ダム事故の流体力学的原因を解析した「表面波の発生と連成したテンタゲートの自励振動」や,遠心型ターボ機械の性能を理論解析した「渦形室と遠心羽根車の干渉」が著名であり,流体工学の発展に貢献されました.学外では,日本機械学会理事,ターボ機械協会総務理事及び企画理事の要職を歴任され,我が国の流体力学・流体機械工学の分野で指導的な役割を果たされました.退官後も,大阪補機製作所取締役社長,シップ・アンド・オーシャン財団会長,長崎総合科学大学理事等を務められ,広く活躍を続けられました.顕著な功績により,平成28年3月15日に,従四位 瑞宝小綬章の叙位叙勲が決定しました.

偲ぶ会は,植松/今市研究室の卒業生の香月正司(昭和40年卒,大阪大学名誉教授),中村邦夫(昭和40年卒,元大阪大学特任教授),講座前教授の辻本良信(大阪大学名誉教授),現教授の杉山和靖が発起人となり,準備を進めてきました.当日は,連休中にもかからわず,多くの研究室卒業生にご出席いただきました.また,今市先生のご長男 今市勝也氏,基礎工学研究科長 河原源太教授,同窓会会長 和田成生教授をお迎えし,総勢48名もの方々にお集まり頂きました.会は終始,和やかな雰囲気で進められました.

偲ぶ会の第1部は,国際棟Σホールにて,辻本先生の司会のもと,まず,参加者全員で黙祷を捧げました.そして,同窓会会長として和田先生よりご挨拶を頂き,今市先生が先見の明をもって教育の国際化に尽力され,国際棟の設立を提唱された旨の説明がございました.また,ご長男の勝也氏よりご遺族としてのご挨拶を頂き,今市先生が最後まで好奇心旺盛で,「青春」を楽しまれていた様子が伺えました.その後,研究室卒業生として中村氏,香月先生,山崎雅裕氏(昭和53年卒),吉田義樹氏(昭和53年卒)からスライドを使って思い出話を披露して頂きました.大学教員時代・退職後の功績をはじめに,豊富な知識,高雅な大人の振る舞い,学生思いの面倒見の良さ,度量が大きく快活な性格等,魅力ある人柄を示すエピソードを熱心に紹介して頂きました.

第2部では,国際棟ホワイエに場所を移動し,堀江正俊氏(昭和47年卒)の司会のもと,懇親会を行いました.久しぶりに会う参加者の間で,今市先生の生前を偲ぶ会話がはずみました.

偲ぶ会の資料は,杉山研究室のHP
http://flow.me.es.osaka-u.ac.jp/Imaichi/

で公開しております.同窓会員の皆様にも,是非,ご覧頂ければと存じます.

最後に,ご参加いただいた皆様に御礼申し上げます.また,偲ぶ会を行うにあたり,同窓会の関係者をはじめとして,多大なご協力をいただきました皆様方に感謝の意を表します.

文責: 杉山和靖

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偲ぶ会当日の様子

Last Update : 2016/05/10